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2010-08

平和を作りだす方法 - 2010.08.23 Mon

毎日暑い日が続いています。
夏の代名詞のような甲子園の熱戦も終わりましたが、残暑はまだまだ厳しいです。
「寒いよりも暑い方がいい!」と思っていましたが、今年の暑さは尋常じゃないですね。
体調管理はしっかりとして、夏を乗り切れたらと思っています。
皆さんもくれぐれも熱中症などはご注意ください。

さて、昨日の日曜日も、私たちの教会では「平和」について宣教を通して考えました。
昨日は旧約聖書イザヤ書11章1-10節から「共に」と題しました。
イザヤ書11章は神の国到来の預言です。
6節以降では動物たちが描写されます。
「狼が子羊と共に宿り、豹が子山羊と共に伏す…」
捕食者や獲物と一緒にいる!
加害者が被害者と共にいる!
安全上、ゆゆしき事態です。
神の国だから、このように平和な雰囲気なのでしょうか。
実は原文を読むと、そうではなさそうであることに気付きます。
7節では「牛は獅子と共に草をはみ」ですが、原文のヘブライ語ではヒットパエールという文法が使われています。
友人の旧約聖書研究者の説明によれば、「ヒットパエールは自分の感情や感覚でいうと不可能に感じる事柄を、神の導きによって、ふんぎりをつけて行う、ヘブライ語特有の表現」なのだそうです。
ということは、牛は熊と共にいることに非常に嫌悪感をいだきながらも、自分自身を奮起させて一緒にいる。
その時、奇跡が起こります。
「その子らは共に伏し」。
親同士が必至になってかつては敵対していた相手と共にいることで、子どもたち同士はごく自然に仲良くなり、京大同然に育っていく。
まだまだ釈義上、感動を覚える箇所もあるのですが、長くなるので結論に行きましょう。
神の国の平和は、過去の痛みや涙、怒りなどが全く無くなった、まるで一切を水で流したような状況ではありません。
動物たちは過去の歴史を覚えています。
しかし、彼らは神の国において、和解の関係に歩み出します。
神の言葉とイエス・キリストに勇気づけられ、平和を作りだそうとしているのです。

私は今、先の戦争で日本が侵略してしまったアジアの国々のことを思っています。
加害者として、私たちは彼らとどう平和を作りだせばいいのか。
聖書は一つ具体的な方法を提示します。
それは「共に」いることです。
6-7節の中で聖書はかつては捕食者であった者と獲物であった者を並べながら、5回にわたって「共に」と繰り返します。
彼らの間には緊張関係がありながら、「共に」いるのです。
そこから平和は始っていきます。
子どもの代には京大同然で育つまでになる。
神の国の平和は、私たちが神さまの導きと励ましの中で創り出していけるのではないでしょうか。

これは歴史も証明しています。
1963年、マーティン・ルーサー・キング,Jr牧師はワシントン大行進において有名な説教をしました。
「わたしには夢がある!いつの日が、ジョージアの赤土の上で、かつての奴隷の子孫と、かつての奴隷主の子孫とが、兄弟愛のテーブルに共に座ることができる日がくることだ!」
あれから47年です。
まだ50年経っていない現在、黒人差別撤廃を訴えていたアメリカにおいて、「かつての奴隷の子孫」である黒人大統領が誕生しています。
正に一つの世代です。
47年前、いったい誰が想像し得たでしょうか。
キング牧師の「夢」は見事に、夢以上の形で実現しました。

繰り返します。
平和は私たちが神さまの導きと励ましをいただきながら、実現できるものではないでしょうか。
私たちは今、本気で平和実現を願っています。
皆さんも一緒に平和を実現しませんか。
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Author:久留米キリスト教会
福岡県久留米市にある久留米キリスト教会のブログです。
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